ゲーミングモニター市場では、1440p(WQHD)で高リフレッシュレートを備えたモデルが多数ラインナップされていますが、「白ボディで見た目にも映えるゲーミングモニターが欲しい」というニーズにはまだ選択肢が少ないのが現実です。
そんな中、ASUSから登場したROG Strix XG27ACS-Wは、性能はもちろん、白い筐体で机上を明るく演出する点でも注目されています。
本記事では、スペック詳細から使用感、メリット・デメリットなど網羅的に解説します。
これ一つで「買って後悔しないか」が判断できるようにまとめていますので、購入検討中の方はぜひ最後までご覧ください。
ROG Strix XG27ACS-Wのスペック詳細

項目 | 内容 |
---|---|
画面サイズ | 27インチ |
解像度 | 2560 × 1440(WQHD) |
リフレッシュレート | 最大180Hz(DisplayPort/USB-C接続時) |
応答速度 | 1ms(GTG) |
パネル種類 | Fast IPS(非光沢) |
輝度 | 標準350cd/㎡、HDR時最大400cd/㎡ |
コントラスト比 | 1,000:1 |
色域 | DCI-P3 97%、sRGB 133% |
視野角 | 水平178°/垂直178° |
HDR | HDR10対応(DisplayHDR 400認証) |
映像入力端子 | DisplayPort 1.4 ×1、HDMI 2.0 ×1、USB-C(DP Alt Mode対応)×1 |
その他機能 | AMD FreeSync Premium/G-Sync Compatible、ELMB Sync、可変オーバードライブ、DisplayWidget Center対応、フリッカーフリー、ブルーライト低減、ピボット・高さ調整・チルト・スイベル対応スタンド |
サイズ | 615×422~552×215mm(スタンド含む) |
重量 | 約6.6kg(スタンド含む) |
カラー展開 | ホワイト(XG27ACSの白筐体モデル) |
保証期間 | 購入日より3年間(パネル・バックライト含む) |
ROG Strix XG27ACS-Wの特徴

白ボディ(ホワイト筐体)を採用する意図
ROG Strix XG27ACS-Wは、ゲーミングモニターでは珍しい白い筐体を採用しています。
清潔感のある外観は、明るいデスク環境やホワイトインテリアに自然と溶け込みます。
黒いモニターに比べ、空間を広く見せる効果もあり、デザイン性を重視するユーザーに好まれやすいモデルです。
内部構成やスペックは黒筐体モデルのXG27ACSと同等であり、見た目だけでなく機能面も変わらず高水準に仕上げられています。
高リフレッシュレートと可変リフレッシュ技術対応
最大180Hzのリフレッシュレートに対応し、素早い動きも滑らかに表示できます。
高速な映像処理が求められるFPSやアクションゲームでも、ブレを感じにくく快適な操作感を実現します。
また、AMD FreeSync PremiumやNVIDIA G-Sync Compatibleにも対応しており、ティアリングやスタッタリングを効果的に抑制。
可変リフレッシュレート(VRR)により、GPU出力に合わせてリフレッシュレートを自動調整します。
さらに、ELMB-Sync(Extreme Low Motion Blur Sync)を搭載し、残像を軽減しながらVRRを同時に有効化できる点も大きな特徴です。
映像の滑らかさと応答性を両立させる構成になっています。
応答速度やオーバードライブ制御の工夫
応答速度は1ms(GTG)を実現しており、映像の遅延や残像が少ない点が魅力です。
オーバードライブ(応答速度補正)設定は数段階から選択でき、用途に応じて最適化できます。
特に「可変オーバードライブ」機能が優秀で、フレームレートの変動に応じて自動的に補正を調整。
低fps時の逆残像(オーバーシュート)を抑えつつ、常に安定した表示を保ちます。
実際のレビューでは、標準設定でも残像感が少なく、デフォルトのチューニング精度が高いと評価されています。
映像品質とHDRの実用性
Fast IPSパネルの特性を活かした高い色再現性が特徴です。
DCI-P3 97%、sRGB 133%と広い色域をカバーし、自然で鮮やかな発色を実現します。
HDR10およびDisplayHDR 400にも対応しており、対応映像では明暗差をしっかりと表現できます。
ただし、HDR性能はあくまで“体験補助”レベルで、HDR1000やMini LED搭載モデルのような圧倒的なコントラストは期待できません。
一方で、SDR環境では非常に優秀で、初期状態から色精度が高く、キャリブレーションなしでも自然な色合いを再現できる点が強みです。
接続性と使い勝手
DisplayPort、HDMI、USB-Cをそれぞれ1基ずつ搭載し、PC・家庭用ゲーム機・ノートPCなど幅広い機器と接続できます。
USB-CはDP Alt Modeに対応しており、映像出力が可能です。
ただし、給電能力は低めで、スマートフォン程度の軽い給電が現実的です。
スタンドは高さ調整、チルト、スイベル、ピボットの全方向に対応。姿勢や環境に合わせた柔軟なレイアウトが可能です。
背面にはケーブルガイドやスマホホルダーがあり、整理されたデスク環境を維持しやすい設計です。
OSDはジョイスティック式で直感的に操作でき、専用ソフト「DisplayWidget Center」を使えば、Windows上から各種設定を簡単に変更できます。

使用感について
ゲームでの体験
180Hzの高リフレッシュレートと1msの応答速度により、マウス操作の遅延がほとんど感じられません。
視点移動が滑らかで、エイム動作にも素直に反応します。
可変リフレッシュレート(VRR)の効果も高く、ティアリングやカクつきが抑えられ、連続した映像が安定して表示されます。
また、ELMB-Syncを有効化すると、残像が減少し、素早い動きがよりクリアに見えるようになります。
ただし、明るさの揺らぎが気になる場合もあるため、ゲームジャンルに応じてオン/オフを切り替えるのが理想です。
全体的に、競技性の高いFPSやTPSを快適にプレイできる仕上がりで、入力遅延の少なさと描画の滑らかさが大きな魅力です。
日常利用・映像視聴
文字の表示がシャープで、Excelやブラウザの長文でも読みやすい印象です。
ノングレア処理により反射が少なく、長時間の作業でも目が疲れにくく感じます。
27インチWQHDという解像度は、2画面分のウィンドウを並べても快適に作業できる広さ。
デュアルモニターが不要になるほどの作業効率を発揮します。
USB-CでノートPCを接続すればケーブル1本で映像出力が可能ですが、給電能力は限定的なため、充電を兼ねる用途には不向きです。
日常使いとしては、オフィスワークから学習・資料作成まで、幅広く活躍する万能モニターといえます。

ROG Strix XG27ACS-Wの評判・口コミまとめ
良い口コミ

180Hzのリフレッシュレートが非常に滑らかで、FPSやアクションゲームでの操作感が良い



sRGBモードの色精度が高く、発色が自然でそのままでも使いやすい



スタンドの可動範囲が広く、ピボットや高さ調整がしやすい
悪い口コミ



HDR機能の効果が控えめで、明暗の差があまり感じられない



USB-Cの給電能力が低く、ノートPCを充電しながら使えない



オーバードライブ設定によっては逆残像が出ることがある
多くのユーザーが、映像の滑らかさと発色の自然さ、そして使い勝手の良さを高く評価しています。
特に「色が正確」「操作が軽快」「デザインが良い」という意見が目立ち、ゲーミングだけでなく日常用途でも満足度が高い印象です。
不満点としては、HDR性能やUSB-Cの制限に関する意見が多く見られます。
特に「映像のダイナミックレンジを重視したい」「ノートPCを一本で完結させたい」という層にはやや物足りない印象です。
全体的には“軽微な弱点を許容できれば非常に優秀”という評価が主流です。
ROG Strix XG27ACS-Wのメリット・デメリット
メリット
- 180Hzの高リフレッシュレートと1ms応答速度で、映像の滑らかさと操作の正確さを両立
- AMD FreeSync PremiumおよびG-Sync Compatibleに対応し、画面のカクつきを軽減
- DCI-P3 97%・sRGB 133%の広色域による鮮やかな発色
- 出荷時の色精度が高く、キャリブレーション不要でも自然な色合い
- DisplayPort・HDMI・USB-Cを搭載し、マルチデバイス接続に対応
ROG Strix XG27ACS-Wは、性能・デザイン・使い勝手のバランスに優れたゲーミングモニターです。
180Hzの高リフレッシュレートとFast IPSパネルの組み合わせにより、ゲームでも作業でも快適な映像体験が得られます。
さらに、白筐体のスタイリッシュな外観や、スタンド機能の充実など、見た目と実用性を両立している点も評価されています。
デメリット
- HDRの明暗表現が控えめで、深みのある黒を再現しにくい
- USB-Cの給電能力が低く、ノートPCを充電しながら使う用途には不向き
- ELMB-Sync使用時に輝度が下がる場合がある
- オーバードライブ設定によっては残像や逆残像が見られることがある
- スピーカーが非搭載のため、音声出力には外部スピーカーが必要
不満点として挙げられるのは、HDR性能やUSB-Cまわりの制限といった構造的な部分です。
どちらも高価格帯モデルと比較すれば見劣りしますが、価格を考慮すれば十分納得できる範囲です。
また、白筐体ゆえのメンテナンス性には注意が必要ですが、それを補って余りあるデザイン性とパフォーマンスを備えています。


ROG Strix XG27ACS-W のおすすめ設定
FPS 向け設定・RPG/動画視聴向け設定を想定し、それぞれ推奨されるモニタ設定案を紹介します。
以下設定名はOSD表示やDisplayWidget Center上の名称と若干異なる可能性があります。
最終的には目視調整を推奨します
FPS 向け設定
項目 | 推奨設定 | ポイント/メモ |
---|---|---|
リフレッシュレート | 180 Hz(DisplayPort / USB-C 接続) | フレーム数が出せる環境なら最大リフレッシュを活かす |
オーバードライブ | 中(Normal / Balanced) | 高すぎると逆残像が出ることあり、低すぎると残像が残るので調整が肝心 |
ELMB / ELMB-Sync | 有効化(ただし明るさ制御の揺らぎが気になるならオフも検討) | 残像低減効果が得られるが、輝度制御性能・チラつきが出るケースも報告あり |
色モード | Gamer / FPS(または sRGB モード+ガンマ補正) | 色味を落ち着かせて敵が見やすくなるよう調整 |
明るさ | 30–40% 前後(使用環境に応じて) | 暗すぎず明るすぎず、目に疲労を与えないバランスを探す |
コントラスト | 自動/デフォルト | HDR:オフ(FPS では HDR より描画安定優先) |
シャープネス / エッジ強調 | 中程度(20–40% 程度) | 輪郭強調しすぎるとノイズが目立つこともあるため慎重に |
色温度 | Neutral(6500K)または Cool(若干青寄り) | 見やすさ重視で暖色すぎない設定が好まれることが多い |
ガンマ | 2.2(標準) | 適正な明るさ階調を保つ設定として一般的 |
RPG・動画視聴向け設定
項目 | 推奨設定 | ポイント/メモ |
---|---|---|
リフレッシュレート | 144–165 Hz(GPU 性能や動画フレームレートに合わせて設定) | 180 Hz 撮りすぎ感が出るなら下げて安定性を確保 |
オーバードライブ | 弱め〜中(Soft / Normal) | 残像よりクリーンな画質重視で抑えめ設定 |
ELMB / ELMB-Sync | 無効推奨 | 明るさ揺らぎや輝度ノイズを避けやすいため |
色モード | Standard / Cinema / sRGB | 色味を自然に保ちつつ映像作品に最適化 |
明るさ | 40–60% 前後 | 映像の明るさを十分引き出す余裕を持たせる |
コントラスト | デフォルト | コントラストをいじると暗部のつぶれや白飛びを誘発することも |
シャープネス / エッジ強調 | 低〜中(10–30%) | ノイズと輪郭強調のバランスを見ながら調整 |
色温度 | Warm または Neutral | 映像の暖かみを活かすなら暖色寄り設定も有効 |
ガンマ | 2.2 または 2.4 | 映像作品での暗部表現や階調を重視するなら若干高めも可 |
どんな人にROG Strix XG27ACS-Wはおすすめ?


- FPSやアクションゲームなど、高速な映像描画を重視するプレイヤー
- 色再現性が高く、発色の良いモニターで作業や映像を楽しみたい人
- DisplayPort・HDMI・USB-Cなど多彩な端子を活用したいユーザー
- 白を基調としたデスク環境やおしゃれなゲーミングルームを整えたい人
- ゲームだけでなく、普段使い・映像視聴・オフィス作業まで1台で済ませたい人
ROG Strix XG27ACS-Wは、性能・デザイン・操作性のすべてを高水準でまとめた万能モデルです。
180Hz駆動と1ms応答の組み合わせは、FPSや格闘ゲームなど競技性の高いジャンルに向いています。
さらに、色再現性の高いFast IPSパネルや、使いやすいスタンド機構により、映像鑑賞や日常作業にも適しています。
デザイン性を重視しつつも性能を妥協したくない人に、特におすすめです。


よくある質問
ROG Strix XG27ACSとXG27ACS-Wの違いはありますか?
性能や機能面での違いはありません。
両モデルとも同じFast IPSパネルを採用しており、リフレッシュレート・応答速度・端子構成も共通です。
HDR機能はどの程度効果がありますか?
HDR10およびDisplayHDR 400に対応していますが、輝度やコントラストの上限が比較的控えめなため、劇的なHDR効果を求めるタイプではありません。
USB-C接続では給電もできますか?
USB-C端子は映像入力(DisplayPort Alt Mode)に対応していますが、給電能力は限定的です。
スマートフォンや小型デバイス程度なら充電できますが、ノートPCを長時間稼働させるほどの出力はありません。
ゲーム機との接続は可能ですか?
HDMI 2.0を搭載しており、PlayStation 5やNintendo Switch、Xbox Series X/Sなどの家庭用ゲーム機に対応しています。
ただし、HDMI 2.1には非対応のため、PS5の4K/120Hz表示には対応していません。
モニターアームには対応していますか?
背面にはVESAマウント(100×100mm)が用意されており、市販のモニターアームや壁掛け金具に取り付け可能です。
長時間使用しても目は疲れませんか?
ノングレア処理に加えて、フリッカーフリー(ちらつき防止)およびブルーライト軽減機能を搭載しています。
長時間の作業やゲームプレイでも目の負担を抑えられる仕様です。
ROG Strix XG27ACS-Wは長く使えるモデルですか?
ASUSのROGシリーズは耐久性が高く、3年間のメーカー保証が付属しています。
Fast IPSパネル採用により焼き付きのリスクが少なく、長期間安定した発色を維持できます。

