有機EL(OLED)ゲーミングモニターの映像美が気になるけど、「価格が高そう」「焼き付きが心配」「本当にゲーム向きなの?」と迷っていませんか?
実は、有機ELモニターは黒の表現力・応答速度・コントラスト比の高さから、FPSやRPGなどのジャンルで非常に高評価を得ています。
さらに、最近は焼き付き対策も進化し、価格も下がってきたため、まさに今が買い時。
本記事では、有機ELゲーミングモニターのメリット・デメリットをわかりやすく解説しながら、後悔しない選び方&おすすめモデル7選をご紹介します。
そもそも有機EL(OLED)とは?液晶との違いを解説
液晶と有機ELの根本的な違い
液晶モニター(LCD)と有機EL(OLED)の最も大きな違いは、「発光の仕組み」にあります。
液晶モニターは、バックライトで光を当て、その前にある液晶パネルで色や明るさを調整する“間接的”な表示方式。
一方、有機ELはピクセルひとつひとつが自発光する方式で、バックライトを必要としません。
この違いにより、有機ELは次のような特長を持ちます
- 完全な黒の表現が可能(バックライトがないため黒は「本当の黒」)
- 応答速度が非常に速い(液晶のように分子を動かす必要がない)
- 薄型・軽量化がしやすい(構造がシンプル)
つまり、有機ELは「より深い黒」「より鮮やかな色彩」「よりスムーズな動き」を実現できる表示技術なのです。
ゲーミングにおける有機ELのメリット
有機ELがゲーミングシーンで高く評価されるのは、次の3つの性能がゲームプレイに直結するからです。
ゲーミングにおける有機ELのメリット | |
---|---|
圧倒的な応答速度でブレ・残像を軽減 | 有機ELの応答速度は、0.03msクラスと超高速。 動きの激しいFPSや格ゲーでも、残像感が少なく、エイムや視認性の正確さが求められる場面で差が出ます。 |
黒の締まりで視認性&没入感UP | 完全な“黒”を表現できるため、暗いシーンでのコントラストが非常に高く、敵の姿や背景との区別がつきやすい。 ホラーゲームやダークな世界観のRPGとも相性抜群です。 |
発色の良さでグラフィックの美しさが際立つ | 自発光により、色の表現力が桁違い。 特にHDR対応タイトルでは、光の強弱や色彩のグラデーションが豊かで、まるで現実世界のような映像体験を楽しめます。 |
有機ELは、ただ「キレイ」なだけでなく、ゲームのプレイ精度や没入感そのものを高める性能を持った、まさに“次世代のゲーミングディスプレイ”です。
有機ELゲーミングモニターの注意点と対策
焼き付きの可能性と現代モデルの対策機能
有機ELと聞いてまず心配されるのが「焼き付き(画面の残像)」ではないでしょうか。
確かに以前のOLEDパネルでは、同じ画像を長時間表示し続けることで画面に“うっすら残る”ことがありました。
しかし、2023年以降の最新モデルでは、焼き付き対策が格段に進化しています。
代表的な対策機能は以下の通りです
- ロゴ移動機能(ロゴシフト):画面のUIやロゴを微妙に動かして固定表示を避ける
- ピクセルリフレッシュ:使用後に自動で微細な補正をかけて焼き付きを抑制
- スクリーンセーバーや輝度自動調整:静止画面の明るさを抑えて負荷軽減
さらに、ゲーミング用途では常に画面が動いている状態が多く、焼き付きのリスクは非常に低いという実情もあります。
日常的に長時間同じ画面(例:株価チャートや業務ツール)を映しっぱなしにするような用途でなければ、ほとんどのユーザーが問題なく使用できます。
価格の高さはどうなのか?
有機ELゲーミングモニターは、確かに同サイズの液晶モニターと比べて価格帯がやや高めです。
特に27インチ・4K・240Hzといった高性能モデルでは、10万〜15万円前後の価格が一般的。
ただし、次のような要素を踏まえると、価格に見合った価値があると評価できます
- 映像の美しさ・黒の表現力は液晶では代替できない
- 高リフレッシュレート&低応答速度でFPSなどに強い
- テレビや動画鑑賞用モニターとしても満足度が高い
また、近年はQD-OLEDなどの普及により価格も下がり傾向にあり、Amazonセールやブラックフライデーを狙えば7〜8万円台で買えるモデルも登場しています。
つまり、「今はまだ高いから……」と敬遠するより、コスパと性能が両立し始めた今こそが狙い目と言えるでしょう。
ゲーミングモニターの選び方
パネルの種類

- 主に使われているのは「IPS」「VA」「TN」「OLED」の4種類
- コスパとバランスを取るなら IPS や VAがおすすめ
ゲーミングモニターを選ぶうえで、画面の見え方に大きく影響するのが「液晶パネルの種類」です。
主に使われているのは「IPS」「VA」「TN」「OLED」の4種類。それぞれに特徴があり、どれが最適かはプレイスタイルや好みによって変わります。
以下に、各パネルの特徴をわかりやすくまとめました。
パネルの種類 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
TN | 画面の応答速度が速い 価格が安いものが多い 視野角が狭い 色味はIPSと比べてイマイチ | ・FPS・格ゲー勢 ・コスパ重視派 |
IPS | 色味の再現性が高い 視野角が広い TNパネルよりも応答速度は遅い 価格が高くなりやすい | ・映像美重視 ・RPGをじっくり楽しむ人 |
VA | コントラストが高い 視野角が広い 応答速度はIPSよりも遅め 高額になりやすい | ・暗所が多いゲーム ・落ち着いた画面で集中したい人 |
OLED (有機EL) | コントラスト比が非常に高い 応答速度・視野角が高い 焼付きのリスクが高い モニターの中では一番高額 | ・最高の映像体験を求める人 ・映画やゲームに浸かりたい人 |
以下のように自分のプレイスタイルや予算に合わせてパネルを選ぶと、より満足度の高いゲーム体験ができます。
- コスパとバランスを取るなら IPS や VA
- 画質と応答のどちらも妥協したくないなら OLED
解像度

- 画面に表示される映像のきめ細かさを決める重要な要素
- 解像度が上がるほど要求されるPCやゲーム機の性能も高くなる
- 60fps環境で安定して遊びたいならフルHDがおすすめ
モニターの「解像度」は、画面に表示される映像のきめ細かさを決める重要な要素です。
美麗なグラフィックが魅力のゲームでは、解像度によって没入感や操作性に大きな差が出ることもあります。
ただし、解像度が上がるほど要求されるPCやゲーム機の性能も高くなるため、自分のプレイ環境に合った解像度を選ぶことが大切です。
解像度の種類 | 解像度 | 向いている人 |
---|---|---|
フルHD(2K) | 1,920×1,080 | コスパ重視な人 |
WQHD | 2,560×1,440 | グラフィックも重視したい人 |
4K | 3,840×2,160 | 映像美を重視する人 |
価格・性能のバランスが良く、60fps環境で安定して遊びたいならフルHD。
より広い視野・高精細な映像を求めるならWQHDのモニターを選ぶのがおすすめです。
モニターのサイズ

- モニターのサイズは解像度とセットで考える
- 小さいサイズだと高解像度を活かすことができない可能性も
- フルHDなら24インチがおすすめ
モニターのサイズは解像度とセットで考えないと、解像度のわりに画質が荒くなる可能性があるので注意が必要です。
またモニターのサイズによっては目線の可動域が増えてゲームがしづらくなったり、小さいサイズだと高解像度を活かすことができない可能性もあります。
モニターのサイズと解像度は、基本的にはセットで考えるようにしましょう。
以下の目安で考えるのがおすすめです。
モニターのサイズ | 解像度 |
---|---|
21.5〜24インチ | フルHD(1,920×1,080) |
27インチ | WQHD(2,560×1,440) |
32インチ〜 | 4K(3,840×2,160) |
リフレッシュレート・応答速度

- 視点操作が多くスムーズな映像が求められるゲームで特に重要
- リフレッシュレートの数値が高いほど動きが滑らかになる
- リフレッシュレートと応答速度はセットでチェック
ゲーミングモニターを選ぶ際、「リフレッシュレート」と「応答速度」はセットでチェックすべき重要なスペックです。
- リフレッシュレート(Hz):1秒間に画面が何回書き換わるかを示す数値。数値が高いほど、動きがなめらかになります。
- 応答速度(ms):画面上の色が切り替わるまでの速さ。数値が小さいほど、残像感が少なくなります。
例えば、FPSやアクションゲームでは視点操作が多いため、スムーズな映像と素早い表示の両方が求められます。
応答速度とリフレッシュレートは比例するため、以下のセットでモニターを選ぶようにしましょう。
リフレッシュレート | 応答速度 |
---|---|
60Hz | 8ms以下 |
144Hz | 4ms以下 |
240Hz | 3ms以下 |
入力端子

- 適切な端子を選ぶことで高解像度や高リフレッシュレートを活かせる
- 主流はHDMIとDisplayPort
- リフレッシュレートを重視する場合は入力端子もチェック
ゲーミングモニターの入力端子は、ゲーム体験の質を大きく左右します。
適切な端子を選ぶことで、高解像度や高リフレッシュレートを最大限に活かすことができます。
以下に、主要な入力端子の特徴と選び方のポイントをまとめました。
入力端子の種類 | リフレッシュレート | 特徴 |
---|---|---|
HDMI 2.0 | ・4K:60Hz ・WQHD:120Hz ・フルHD:120Hz | 映像と音声を1本で伝送できる。 ゲーミング用途ではやや制限あり。 |
HDMI 2.1 | ・4K:120Hz ・WQHD:240Hz ・フルHD:240Hz | 高リフレッシュレート・高解像度に対応。 最新ゲーム機に最適 |
DisplayPort 1.4 | ・4K:120Hz ・WQHD:240Hz ・フルHD:360Hz | 高帯域で高画質・高FPSに対応。 Adaptive-Sync(VRR)対応も豊富。 |
DisplayPort 2.0 | ・4K:240Hz ・WQHD:240Hz ・フルHD:540Hz | 現行最高クラスの帯域幅。 ハイエンドゲーミングや将来性も高い。 |
DVI-D | ・4K:30Hz ・WQHD:60Hz ・フルHD:144Hz | 古い世代のデジタル接続。 音声は非対応。 |
ゲーミングモニターでリフレッシュレートを重視する場合は、入力端子に対応しているかも考えるようにしましょう。
有機EL(OLED)のおすすめゲーミングモニター
Acer Predator X27Ubmiipruzx

画面サイズ | 26.5インチ |
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解像度 | WQHD(2,560×1,440) |
リフレッシュレート | 240Hz |
パネルの種類 | OLED |
応答速度 | 0.01ms |
入力端子 | ・HDMI 2.0×2 ・Display Port 1.4×1 |
スピーカー | 5W×2 |
HDR | 対応 |
機能 | VESAマウント対応、AMD FreeSync、KVMスイッチ、ブルーライトシールド、フリッカーレス |
メリット | デメリット |
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240Hzの高リフレッシュレート ブルーライトシールドやフリッカーレス技術を採用 OLEDパネルを採用 | モニターとしては高額 OLEDのため焼き付きのリスクが高い |
Predator X27Ubmiipruzxは、26.5インチのOLEDパネルを採用したWQHDモニターです。
最大240Hzのリフレッシュレートと0.01msの応答速度により、滑らかで遅延の少ない映像表示が可能。
また、AMD FreeSync Premiumやブルーライトシールドプロなどの機能も搭載し、快適なゲーム体験をサポートします。

MSI MAG 271QPX

画面サイズ | 26.5インチ |
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解像度 | WQHD(2,560×1,440) |
リフレッシュレート | 240Hz |
パネルの種類 | QD-OLED |
応答速度 | 0.03ms |
入力端子 | ・HDMI 2.1×2 ・DisplayPort 1.4×1 ・USB-C×1 |
スピーカー | 非搭載 |
HDR | 対応 |
機能 | VESAマウント対応、ブルーライトカット、Adaptive-Sync、AIビジョン、ナイトビジョン、アンチフリッカー |
メリット | デメリット |
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360Hzの高リフレッシュレート 目に優しいブルーライトカット設計 Adaptive-Syncで滑らかな映像体験を提供 | WQHDとしては高額 焼き付きのリスクがある |
MAG 271QPXは、360Hzの高リフレッシュレートと0.03msの応答速度を備え、FPSゲームでの迅速な動きにも対応。
QD-OLEDパネルにより、鮮やかな映像と広視野角を実現します。
ゲーミング性能、映像美、機能性を高いレベルでバランスさせたモニターです。
FPSゲームから映像編集、テレワークまで、幅広い用途に対応できる汎用性の高さが魅力です。

MSI MPG 321URX

画面サイズ | 31.5インチ |
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解像度 | 4K(3,840×2,160) |
リフレッシュレート | 240Hz |
パネルの種類 | QD-OLED |
応答速度 | 0.03ms |
入力端子 | ・HDMI 2.1×2 ・DisplayPort 1.4×1 ・USB-C×1 |
スピーカー | 非搭載 |
HDR | 対応 |
機能 | VESAマウント対応、ブルーライトカット、Adaptive-Sync、AIビジョン、ナイトビジョン、アンチフリッカー、KVMスイッチ |
メリット | デメリット |
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QD-OLEDパネルによる高繊細な映像表現 240Hzの高リフレッシュレート KVMスイッチ機能を搭載 | モニターとしては高額 焼き付きのリスクがある |
MPG 321URXは、MSIのハイエンドゲーミングモニターで、31.5インチ(4K)のQD-OLEDパネルを搭載しています。
このモデルは、鮮やかな色彩表現と高いコントラスト比を特徴とし、DCI-P3 99%の広色域カバー率とDisplayHDR True Black 400に対応しています。
また、USB Type-C(90W給電対応)やKVMスイッチ機能を備え、複数のデバイスとの接続や切り替えが容易。
ゲーミングからクリエイティブ作業まで幅広く対応する高性能モデルです。

KTC G27P6S

画面サイズ | 27.0インチ |
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解像度 | WQHD(2,560×1,440) |
リフレッシュレート | 240Hz |
パネルの種類 | OLED |
応答速度 | 0.03ms |
入力端子 | ・HDMI 2.0×2 ・DisplayPort 1.4×1 |
スピーカー | 非搭載 |
HDR | 対応 |
機能 | VESAマウント対応、低ブルーライト、フリッカー軽減、KVMスイッチ |
メリット | デメリット |
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QD-OLEDパネルによる高繊細な映像表現 240Hzの高リフレッシュレート KVMスイッチ機能を搭載 | モニターとしては高額 焼き付きのリスクがある |
KTC G27P6Sは、240Hzの高リフレッシュレートと0.03msの応答速度を備え、FPSゲームでの迅速な動きにも対応。
OLEDパネルの高コントラストにより、敵の動きを見逃さず、優位に立てます。
ゲーミング性能、映像美、機能性を高いレベルでバランスさせたモニターです。
高性能ながら手頃な価格で、コストパフォーマンスを重視するユーザーにもおすすめです。

Dell AW2725DF

画面サイズ | 27.0インチ |
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解像度 | WQHD(2,560×1,440) |
リフレッシュレート | 360Hz |
パネルの種類 | QD-OLED |
応答速度 | 0.03ms |
入力端子 | ・HDMI×2 ・DisplayPort×2 |
スピーカー | 非搭載 |
HDR | 対応 |
機能 | VESAマウント対応、AMD FreeSync、ダークスタビライザー、フレームレートカウンター |
メリット | デメリット |
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QD-OLEDパネルによる高繊細な映像表現 360Hzの高リフレッシュレート スタッタリングやティアリングを最大限軽減 | モニターとしては高額 焼き付きのリスクがある |
AW2725DFは、27インチのQD-OLEDパネルを搭載し、WQHD解像度と360Hzのリフレッシュレートを実現した、DellのAlienwareシリーズのゲーミングモニターです。
0.16msの応答速度と99.3%のDCI-P3色域カバー率により、滑らかで色鮮やかな映像体験を提供します。
DisplayHDR True Black 400認証を取得し、深い黒と高いコントラスト比を実現しています。
また、3年間の無輝点交換保証が付帯しており、安心して長期間使用できます。

LG UltraGear 27GS95QE-B

画面サイズ | 27.0インチ |
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解像度 | WQHD(2,560×1,440) |
リフレッシュレート | 240Hz |
パネルの種類 | OLED |
応答速度 | 0.03ms |
入力端子 | ・HDMI×2 ・DisplayPort×1 |
スピーカー | 非搭載 |
HDR | 対応 |
機能 | VESAマウント対応、DASモード、AMD FreeSync |
メリット | デメリット |
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QD-OLEDパネルによる高繊細な映像表現 240Hzの高リフレッシュレート KVMスイッチ機能を搭載 | モニターとしては高額 焼き付きのリスクがある |
UltraGear 27GS95QE-Bは、26.5インチのOLEDパネルを搭載したWQHD解像度のゲーミングモニターです。
240Hzのリフレッシュレートと0.03msの応答速度を実現し、滑らかな映像表示が可能です。
また、DisplayHDR True Black 400認証を取得しており、深い黒と高いコントラスト比を提供します。
マイクロレンズアレイ(MLA)技術により、ピーク輝度は1300cd/㎡に達し、鮮やかな映像を楽しめます。

まとめ
有機ELゲーミングモニターは、ただの「高画質」ではなく、ゲーム体験そのものを変える存在です。特に2025年は価格も手ごろになり、選びやすく・使いやすく進化しています。
焼き付き対策や応答速度の改善も進んでおり、今こそ導入する絶好のタイミング。自分にぴったりの一台を見つけて、映像美にどっぷり浸かってみてはいかがでしょうか?